2013年5月12日日曜日

新電力は安い

この記事を読んでい居る方は、多くは電気代の値上げは輸入天然ガスや化石燃料コストの増加が要因と思っていないだろうか?
面白い記事がある。

電力契約、「乗り換え」加速=東電は前年の10倍―値上げで(時事通信) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130511-00000058-jij-bus_all


この記事によると、値段の高い東京電力の電気代を嫌って多くの企業が新電力(例としてエネットなどが有名)に切り替えていると。
これを読んで疑問に思わないだろうか。あれ、電気代が高いのは火力の燃料コストが高いからのはずだから、その多くがLNGや石油、石炭火力に依存する新電力だって安くないはずだよね、と。

それはある意味で正しい。
電力会社は予め法律で為替変動による燃料費の増減を電気代に反映させることが認められている。
たとえば今日(2013/05/11)現在、1ドルはおよそ100円で取引されていますが、数ヶ月前kら比べると5-10円程度も円安となっているわけですから、電力会社はこの為替損益(輸入にかかった燃料費)の差分を電気代に上乗せすることが許されています。

でも実は輸入コストの増加でも赤字に陥っていない電力会社もあります。
それは沖縄電力です。以下の記事では北陸電力も黒字を計上していますがこの2社の特徴は以下のとおりです、


北陸・沖縄電力を除く8社“赤字”合計1兆6000億円
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000004583.html

沖縄電力は離島が多く、本土に比べると電気料金は比較的高めですが、311以降で燃料費増加に寄る値上げは為替変動のそれ以外はほとんど行なっていません。
また主要な発電施設が石炭火力なのもその要因です。リーマンショック以降、中国の経済が頭打ちになり、石炭の需要も世界的に頭打ちになり、価格はここ数年、下落しはじめています。

北陸電力はどうでしょう。北陸電力はアルプスの恵みの水力が豊富で、水力発電の比率が高いことも要因です。
エピソードを一つ。富山県にはアルミ精錬の工場が以前は多くありました。理由はその水力発電コストの安さ故です。昔から水資源が豊富で水力発電が活発なのが北陸電力です。黒部ダムもありますが、黒部ダムの下流の発電所はほぼ関西電力が占めていますが。

ここで何が言いたいかというと、化石燃料の輸入コストの増加は電気代の本当の理由ではないということです。
こんな記事もあります。

電力9社、原発維持に1兆2千億円 12年度稼働は2基 - 朝日新聞デジタル http://t.asahi.com/a7o3

これがすべてを物語っていますね。つまり原発は動いていれば少なくとも電気を作り出し、電力会社にそれなりの利益を与えてくれるうわけですが、止まっていればただの不良資産であるということになるわけです。
原発が停止時にも膨大な電力を食うことは福島原発事故後の経過を見た方であればもうご存知でしょう。原発は電気なしにはいられない施設なのです。しかも多くの燃料棒は大量の熱を発します。これを冷やすために水を循環させるのに膨大な電力を必要とします。

結論は簡単です。
原子力に依存する限り、電気代は下がらないということです。
こういうことを言うとなからず反論がきます、でも国は原発の電気が一番安いといっているじゃないかと。
たしかにそれは事実です。しかし国が公開している発電タイプごとの発電コストは原発に優位なモデルで計算されたもので、予測不可能なコストは含まれていないのです。(例えば廃炉コストとか)

廃炉に100年かかるとした場合、そのコストを正確に見積もることはできるでしょうか?答えはNoですね。
物価の変化、為替の変化を100年先まで予想するのは不可能です。

一例を挙げましょう。
原発が導入された1960年台から1970年台初頭、アイスクリームは10円で買えました。その後石油ショックなどを経て、アイスクリームはあれよあれよと値段が上がり、普通に買うと100円という時代が到来しました。
たかだか30-40年の間でもこれほどの価値の変化があります。当然値段が上がったのはアイスクリムだけではなく、ガソリンや消耗品、食料、原料などなど、多くのものの値段が変わりました。

100年先どうなっているか。どんな経済学者でも正確にそのコストを試算することはできないでしょう。つまりわからないわけです。わからないから将来かかるであろうコストには含めない。当然といえば当然です。

立命館大学の大島教授はこういったバイアスのかかった計算方法ではなく、電力会社の有価証券報告書から実際に掛かったコストを割り出し、原発のコストは一番高いということを実績から割り出しました。
つまり原発は安くないわけです。止まっていてもばくばくエネルギーを食う困った施設です。

輸入コストが高いから原発を再稼働させようという動きは国のプロパガンダにほかなりません。
騙されないようにしましょう。

モナカ


2013年5月6日月曜日

PM2.5は原発事故による健康被害のカモフラージュか?

少し遅れたネタです。

PM2.5、なぜか今年になって急に騒がれてますよね。
中国の環境汚染はここ1-2年の間に始まったものではなく、今までにもあったのに、急に騒ぎ出した。
気象庁の気象情報のページにもそれようのページが設けられるほど。


PM2.5分布予測日本詳細 - 日本気象協会
http://guide.tenki.jp/guide/particulate_matter/

これは何を意味するか。
今後様々な病気が日本国内で増えた時のエクスキューズのためとしか思えない。

原発事故後の健康被害で常に持ち出される意見の対立、それは病気の原因は放射能だけが原因とは考えられないというもの。
例えば、福島で健康被害(ガンや白血病)を訴えると、タバコが原因だとか、避難のストレスが原因だとか、病気の原因の本質をそらされてしまう。

PM2.5のような広範囲の環境被害が国にとって都合が良いのは言うまでもないだろう。肺がんになったりすれば原因は放射能ではない、PM2.5もあっただろう、という話になってくる。

特に被災地の震災瓦礫を燃やしている北九州など、中国から飛んでくる黄砂に交じるPM2.5はこれほど都合の良いものはない。

イギリスやフランスあたりは国民が基本的に政府のやってることを信用していないが、なぜか日本はお上のやることは正しい(だろう)という人達が多い。
これに反発して訴えると、あいつは右翼だの、共産主義者だの変わり者だの、ありもしないレッテルを貼り付けて一般大衆がそういった意見を効かないようにする様々な工作が行われる。

2012年年末の選挙で自民党が圧勝して依頼、民主党政権で一旦は変わるかと思われた政治の流れがまた旧来のものに戻されてしまった。

この国はどこへ行くのか。はっきりしているのは弱者は切り捨てらっれるということである。
放射能汚染が広がれば、最初に病気のターゲットになるのは子どもたちやお年寄り、もともと持病持っていて体の弱い人達である。

2013年夏に行われる参院選挙で自民党は過半数獲得を狙い、この棄民政策はますます進むことになる。
選挙は国民が政治に意思を示す一つの機会でしか無いが、それが仮にあまり効果がないとわかっていても使わない手はあるまい。

この国の上層部は自分たちの地位、天下り先の心配、自分たちの役所にお金が回ってくるよう、予算獲得にしのぎを削り、それが天下り法人に流れ込み、自分たちの地位と収入が安泰となるようなことしか考えていない。
役人や官僚の中にも国民のことを考えている人たちも居るかもしれないがわずかであろう。

早くどうにかしたいものだが、国は目先の経済のことにしか頭が回らず、その先のことは全て先送り。
本当にこの国は滅んでしまうのではないかと気が気でならない。

モナカ


2013年5月4日土曜日

映画東京原発をみた

先日、都内はずれの某所で映画、東京原発の上映会が開かれるというのでみに行って来ました。
この映画、断片的にはYouTubeなどにハイライトが投稿されていますが、ぜひ、全編をごらんになることをおすすめします。

役所広司扮する東京都知事、それと益岡徹扮する松岡原子力安全委員のやり取りも面白い。かなりブラックジョーク的なユーモアたっぷりの映画です。

秘密裏にmox燃料を運ぶために調達したトラックの後ろに放射能マークの札を欠けるシーンが有り、このマークに“近づくと危険”ととても小さな字で書いてある。(というか近づかないと読めない!)

この映画が訴える内容は東京に原発を誘致しようという設定のストーリで、税収に悩む地方自治体が原子力施設誘致という甘い汁になびく自治体の姿を描いています。

東京都は実態は税収が大きいので実際は原発など誘致しなくてもやっていけるわけですが、地方の過疎地域の自治体にとっては死活問題です。

しかし福島の原発事故の起こる7年以上も前によくこんな映画を作ったものだと思います。
山川監督の始点の鋭さに感服いたします。